12BH7 SRPPラインアンプ原型版回路図
こちらは、元々製作したアンプの回路図です。たまたま、電源トランスをこの回路にあるような仕様で手に入れたので、電源フィルターを多段にして調整しました。
イコライザー段(アナログ盤再生用のイコラーザーやトーンコントロール、バランスなど)が無いことも有って、ヒーターは交流点火でハムは気になったことがありません。
高能率のスピーカー使用や、真空管によって(この時代の真空管は優秀なので滅多にないかと)ハムが気になる場合は。直流点火にする手もありますが、ヒーターは交流点火の方が音に勢いがあって良いという話をよく耳にして、多分そうだろうと思っています。
追試用の回路図を別途作りました
このページを見ていただいた方から、追試ご希望の連絡をいただきました。そこで、別ページにアレンジしたものを掲載します。
電源トランスを一般的な真空管アンプ用のものにして、センタータップ付両波整流にしたいとのことなので、B電源回路を両波整流に変えた回路図を起こしました。
上記は一般的な回路図ですが、ついでに文系の人にも解りやすい様にアースの省略のない回路図にしました。もし追試されるという方は、下記のリンクから新しい回路図をご参照ください。
12BH7SRPPプリ変形版回路図>>
製作後の経過について
サブ用でしたが製作後は、満足できる性能でメインで使い続けました。途中で、オーディオ仲間から譲ってもらったラックスマンのキット完成品(非常に本気と似た回路)や、講習会で作ったYAHAアンプ改造版真空管ヘッドフォンアンプ(オペアンプ併用)などをメインシステムで使った機関もあります。
しかし、いつしか本機がレギュラーに復帰して、その後もメインで使用しています。入力切替の配線が込み入って何度か半田強化したくらいです。その後、トランス式アッテネーターを入手して、ボリュームをバイパスして使用しています。
当サイトには、近隣アジア各国の電脳街探訪記事を公開していますが、国内外で旅行して真空管の店を見つけたら、本機用に12BH7を買うのが癖になってしまいました。もともと、TV球で大量生産して、12AU7や12AX7ほど人気がある球でもないので、比較的安価で助かります。いろいろ試しましたが、国産の、特に松下、東芝のヴィンテージ管が好きです。
17年後前を振り返って
(2020.3追記)当サイトの中でも、このコンテンツはアクセスもあり、求めている方が多いようです。2020年に定年退職となり、余った時間でyoutubeのエア録音(空気録音)を始めたのですが、この時相談した相手も、このコンテンツをご存知でした。参考になると言われ、有名人などとおだてられました。
確かに、オーディオの世界で、アマチュアとはいえ無名だとは思っていません。特に日本の真空管オーディオの世界では。。スキルの高低はともかく、その良さを20年近く啓蒙し続けたという自負はあります。
改めて趣味について考えてみた
(追記続き)以前ある方の文章で感銘を受けたものがあります。「趣味とは、その喜びを伝える相手がいてこそ成立する」という趣旨のモノです。私が真空管オーディオに目覚めた頃、「情熱の真空管」というサイトを主宰して頑張っておられた木村さんの影響で、自作真空管オーディオもサイトも始めました。まだ、サイトや掲示板も少なかったので、「少し増えた方がにぎやかになるかな」と思ったのですが、案の定、繁盛しました。いろいろな方がサイトを見て下さり、掲示板に訪れてくれました。やはり、趣味の喜びを伝えあう場が必要だと痛感した次第です。
残念ながら、本業の具合もあって、充分な対応ができず、折角集まってきてくれた常連さんには申し訳ない事に、更新や書き込みが途絶えた時期も多々あります。
特に、オーディオ全体もそうですが、真空管ファンは全国(あるいは世界中)に飛び飛びで存在しており、インターネットが発明されなければ、近くのマニアと交流するのも大変です。一時は絶滅危惧種だったものが、今日また結構な賑わいになったことをうれしく思います。そして、このコンテンツがその一助になったことを誇りに思います。
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