ご近所のビルダーOZEKIさんの作品を紹介するページです。
- 1. 6AC5シングル(2003.2)
- 2. ホームシアター用6L6(T)・6CA7(T)混載シングル5CHアンプ(20033)
- 3. 5998 シングルアンプ(200310)
- 4. その他;球の寡・寡婦( 2004.2月21日)
- 5. 失 敗 作 ?(音の煙突)
- 6. 12B4Aシングルアンプ(2004.12)
- 7. 5chアンプ解体→EL34シングルB4Aシングルアンプ(2005.3)
- 8. これも廃シャーシー利用→6L6GC(T)PP(2005.3)
- 9. KalsonならぬDanボールソン(2005.5)
- 10. ギターアンプに挑戦FENDER “CHAMP AMP”5C1(2007.3)
- 11. ALL 6SN7 ミニアンプ(2007.11)
- 12. スピーカー修理の履歴(2011.6)
6AC5シングル(2003.2)
OZEKIさんは、この道30年のマニアで、ビンテージスピーカーのコレクター&使い手でもあります。主に弦の再生にこだわりがあります。しかし、百十番の自作キャリアは3年ですから、10倍のキャリアなわけですね。
そのOZEKIさんが、突然、近親者用にアンプ・スピーカーを作ることになったそうです。ユニットは押入れのFE-103 でアンプは、今回で4回目となる6AC5シングル。
なにぶん「こうすればうまくいく」というケーススタディよりも「こうやると、まずいことになる」の開陳になりますがと本人はご謙遜されています.
背面です。希望のシャーシサイズが得られなかったので、後ろに出ないように、昔のインテグラのように上面コネクター配置にしたそうです。
下は、はらわた(内部配線)とのことです。使用したパーツは、
1) 真空管 V16SL7 ×1、V2UY-76×2、V36AC5 ×2
2)電解コン a) 平滑に22/450V — 1, 47/450 ×2 b) V1・V1’のカソードバイパスに 100μ/50V ×2
3)カップリングCV1->V2をつなぐのに 0.1μ/630V ×2
4)抵抗 a) V1カソード3.3K×2 b) V1プレート100K×2 c) V2グリッド470K×2
本人談↓
これしかありません。あー、トランスは使いました。
<ご本人による音の印象>
「音は、抜けの良い半導体アンプのようです。70年ごろ、市販の50BM8PPや6BQ5PP(Pen)のトライアンプ(FM付きステレオアンプ)からトランジスタアンプ(低帰還)に変えたときに似た、歯切れの良さがあります。」
同時に製作したスピーカー
ホームシアター用6L6(T)・6CA7(T)混載シングル5CHアンプ(20033)
増幅部
電源部
製作中に構想が変わって、今だ未完成だそうです。ホームシアターって大変ですよね。
5998 シングルアンプ(200310)
2002年にPCのお世話をしてくれたSさんという近所の友人にお礼にくみ上げたものだそうです。埃汚れもあり、露出もおかしい写真として渡されましたが、嫁ぎ先にわざわざお願いして撮影してもらったとのことです。
回路は、95年12月のラジオ技術にでていたもののままで、手持ちパーツ優先だったので、完成後には前段ドライブ回路が変更できれば良かったと反省したそうです。
(正面)
(後面)
以下はそのときのSさんの感想です。
ozekiさん、
ozekiさんが作ってくれたアンプを昨晩設置しました。
幾つかの曲を耳で聴いた範囲では今家にあるアンプとまったく同じでしたので、尾関さんからもらったオーディオ検査用のMJテクニカルディスクで比較しましたところ、ozekiさん作成のアンプは100Hz以下の音の再生が家のアンプより良いことが分かりました。
低音の必要な曲を探して聴き比べしてみたいと思います。
なお、子どもたちが聞こえる15KHzの音が、僕には聞こえないこともわかりました。
18KHzになると誰も聞こえないようです。
出力トランスの、トランスカバーがお茶目ですね。感想はおそらく完成後すぐの物と思われますので、エージングが進んだ後はどうなったのでしょう?気になります。(管理人談)
その他;球の寡・寡婦( 2004.2月21日)
1本だけの管種の行く末が気がかりになってきました。駄球ばかりですが、モノラルアンプ用に引き取って余生を夢見させてもらえませんか。中には、アウト(死亡)のものもあるかと思います。記憶で書いてますので誤認があるかもしれません。(ozekiさん談)
・2A32枚プレートChina USソケット用(笑えます)
・6B4G2枚プレートハンガリーUS
・6BG6トッププレートSylvaniaUS
・807UY
・6AS7富士通TEN US
・VT-25Hytron US
・843茄子球 UY
etc—-
※当時、腕に覚えのある方や、探している管があるという方は掲示板に書き込みを募集しました。
(管理人より)こうした管の情報交換の場がどこかで必要かもしれませんね。
もっとメジャーなHPじゃないと効果ないし。う~む。
失 敗 作 ?(音の煙突)
水道管で、音の煙突を作ったそうです。ただし、なつかしの失敗作とのこと。
(本人談)
即座に解体しました。いやーひどい音です。まるで響きがありませんでした。
Lowtherはいろんなエンクロジャーで試しましたが、オーディオベクターがいちばんマトモに鳴ります。
ドイツのスピーカーの箱屋さんをマイスターと呼ぶそうですが、なるほどと納得しました。
それでも、反省することなくあほな試みを繰り返してしまいます。成功した実例は少ないのですが、「こうすればうまくいかない」ばかり増えてしまい(笑)ます。
12B4Aシングルアンプ(2004.12)
2年ぶりの新作だそうです(一頃の百十番のように1年間に何台も作っていると家中アンプだらけに、良いペース、見習いたいです)。
手持ち部品を中心に低コストを心がけたそうで、そういえば電源トランスから回路の構想が始まっているような感じですね。
金色というか銅色に輝くシャーシも美しいですね。
以下、本人談です。
「なかなかアンプつくりができなかったのですが、2年ぶりに組みました。家人がテレビの音が不満と言っておりBSクラシック用に。塗装も億劫(12/30は雪)でしたので、前面のみのパネルを探していたら、レコードプレーアー用のアクリルのあまりがあったので流用。
球の動作が、いまひとつわからないのと、電源トランスが春日{SINKO}無線のAC100mAのものでしたので、ブリッジでDC60mAまでしかありません。
*テレビのとなりに置くため、15cm巾のシャーシー。
*12B4Aは20~23mAあたりまで。
*ドライバは《12○○○》の双3極管で、組んでから決める。
恥)ハンダ付けをはじめてから、ハムが心配で急遽ノグチトランス10H60mAを乗せました。
あとのパーツはありものですが、B電源の電解Cは若松の120μf/400Vで260円の怪しいものです。
恥)ヒーターはすべて12Vで1A、←少しでも半田作業を減らしたかったので(笑)。
音ですが
1)12AT7ゲイン高すぎ、歪みぽい。
2)12AU7 聞きやすいと感じたが、JAZZが迫ってこない。
3)12BH7最初は重い感じがしましたが、メリハリと厚みが一番。
ドライバを安易に交換できるのっていいですね。12B4Aは、内部抵抗が低いトライオードなのでミニシステムで低域を求めるのに適しているように思います。
試していませんが、12BH7をパラで出力段に使うのとさほどかわらない気がします。回路図を起こしてみました。実は電圧チェックもまだしていません。」
5chアンプ解体→EL34シングルB4Aシングルアンプ(2005.3)
3年間、寝ていたアンプを解体して、残した2chに電源を乗せたそうです。
トランスは、PTに春日の150W(DC90mA)×2をブリッジ
CH東栄の5H150mA
OPT春日の60mA
トランスカバー100円shopの木製ほか
※シャーシーの穴はダミーソケット、ツマミでインチキとのこと
<百十番のツッコミ>フムフム、上の2.と見比べてみると...。
これも廃シャーシー利用→6L6GC(T)PP(2005.3)
悩みは、電源トランスでした。
・高圧185-0v
・ヒーターの構成6-0v4A6L6×4、6-0v2AEF86、EL84×4問題は電圧の高すぎです。→アンプと電源を3Mケーブルで、DCのドロップを図る。さいしょの写真ではドロップ抵抗はシャーシー内でしたが、抵抗の燃える匂いがしたので、ヒートシンクを用意して2k/20W×4本→パラにして、500Ω/80Wとしました。
なにをやってるんだろうと思いました。
ヒートシンクを足して
KalsonならぬDanボールソン(2005.5)
翌日が古紙・古布の資源ごみ回収日で、片づけをしていたところ、丈夫そうなダンボールを見てーーームラムラとガムテープで貼り付けたという作品だそうです。
(ご本人談)安いラジカセについているような10cmですが、 オカシナ音は聴こえてきません。
ギターアンプに挑戦FENDER “CHAMP AMP”5C1(2007.3)
オーディオ嫌いな若いROCK好き友人に、僕ができることと、彼が好きなことと接点は?と考えて、思いつきました。回路は古い音量ツマミしかない、無帰還テトロードシングル。いい音のアンプになるはずがないと思いますが、よくわかりません。
悩みました。まずは木の組み方。楽器店に行って見てきました。
あと、木材と塗装。ハンドルベルトの皮は使用済みのズボンベルトをボンドで2枚に重ねて使用。
初段カソードが理解できませんでしたが、音は出ました。
ALL 6SN7 ミニアンプ(2007.11)
5月に親類の引越し祝いにミニアンプ作りました。オーディオに関心がない家庭ですので、球の買い替えに悩まないように(ホントは6SN7がだぶついていた)すべて6SN7というのが味噌です。
当初初段に6SL7を挿しましたが、ゲインはさほど気にならず、むしろカソード電力の大きなものの方がが音がいいと思いました。
最終回路図です。
出力はどのくらい(百十番の質問)?
(回答)→「CDラジカセもなくて、56インチのプラズマでDVDを見ている人たちなので、同じ球でそろえるのが第1目的となりました。この家の嫁さんが、その昔にマーサ三宅さんのJAZZボーカル教室に通っていたので、『jazzボーカルしか聴かない』とのこと。←声ならアルテック!
アルテック(安いほうの)10cmが95dBでしたので、時計の8時9時でも聴けます。ところが12時も16時も音圧が変わりません(笑)。
まあ1Wというところだと思います。気をつけたのは抵抗の耐Wを高めにしたくらいです。鳴らして感じたのは、ヒーターが6,3V ・0,6Aと大きいのが音に出ているのかなと云う点です。6FQ7もいけるかもしれません。」
スピーカー修理の履歴(2011.6)
OZEKIさんは、スピーカー自作派でもあり所有しているユニットも多くて、時々訪問すると「今修理中」という話も聞かされます。知り合いに聞かれて修理業者の相談をしたら、次のような履歴を教えてもらいました。オーディオマニアにとって、結構参考になる話でした。
●リィテルマネジメント 岡山http://www.labsp.net/
〔過去にお願いしたもの〕
Lowther
ウレタンエッジ→布エッジ総計3本依頼
ボイスコイル断線→切断箇所が巻き終わりの1mのところなのでターンを解いて修復。→ VCセンター出し。3本依頼
磁性流体の80~90%摘出(Lowtherは無いほうが良いとのこと)
修繕後のFET解析グラフを添付して納品してくれます。
もう13年位前になります。
JBL D-123
アルミ ボイスコイル断線
このときのアドバイスは、「2本送ってくれれば、ペア特性をそろえてあげるんだが」
●カワグチオーディオhttp://www.kawaguchiaudio.com/
〔過去にお願いしたもの〕
Lowther
ウレタンエッジ→ゴムエッジ化
ダンパー→ゴムダンパー化
ボイスコイル断線→ 修復とVCセンター出し。
どっが高いとはいえないようです。
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