国内大手オーディオメーカーの製品(2010年頃のネットワークオーディオプレーヤーの研究)

※2010年頃の、国内お薦めNDP 5製品の紹介です。当時の資料として参考にして下さい。実質的に英国のLINNが市場を作った新しいオーディオ機器のジャンルですが、海外に比べて、国産機の開発は遅れていました。この頃に、やっと主要メーカーでのラインナップが充実してきたと思います。

YAMAHA NP-S2000-S(シルバー) ネットワークプレーヤー

定価208,950円

国産で最も早く発売し、しかも、他社の2倍の価格設定ということはLINNに少しでも対抗していこうというメーカーの意思を感じます。製品のデザインは明らかにYAMAHAですので、中身も自社開発(?)かどうかはよく判りません。

後日のファームウェアアップデートで、WAVの192/24までハイレゾに対応したのは感心です。ネットワーク機器は、回路的にはPC機器ですので、発売後もこうしてネット上で性能向上がなされるべきですね。

 

 

Pioneer N-50 ネットワークオーディオプレーヤー パイオニア N50

定価74,800円

DLNA 1.5やAirPlay、インターネットラジオ聴取にも対応する。前面のUSB入力端子でiPod/iPhoneと接続し、デジタル接続が可能。再生可能フォーマットはリニアPCM/WAV(192kHz/24bit)、FLAC(192kHz/24bit)WMA、AAC、MP3。とまあ、スペック的にはいうことなし、というかスペックに拘った製品ですね。

DACの内容から見て、AVアンプの製作陣が作った製品とみて間違いないでしょう。この手の、回路設計・開発にかけては、AVアンプの方が開発予算もあるしなにかと強力。こうした技術がTADのチームに引き継がれてハイエンド機が出れば、LINNに対抗できるかもしれません。

最終的な、音作りの結果が良かったようで、オーディオ誌の評価やブラインドテストなどで上位に来る、今となっては隠れた銘機かと思います。

 

 

Pioneer N-30 ネットワークオーディオプレーヤー

定価49,800円

上記の製品の弟分。このシリーズはBluetoothなんかも搭載していて、おそらく、数の少ないオーディオマニアだけではなくDIMEとか読んでそうなメカ好き(ガジェットマニア?)もターゲットにしているのでしょうね。このメーカーは、カーオーディオやカーナビなどにも力を入れていて、こうした機能は車載機にも受け継がれて、将来、NASはクラウドになって、車は電波を受信しながら再生するというようなことになるのでしょうね。

(2020.6追記)オーディオマニアの間では、定額ストリーミング(amazonHD、Tidal、DEEZERなどなど)が普及しつつあります。5Gになれば、上記のようにカーオーディオもストリーミングの時代になりそうに思います。

 

marantz NA7004(N) マランツ ネットワークオーディオプレーヤー

定価97,650円

LINNのDSを買うまでは、いちばん欲しいなと思っていた製品です。何よりそそるのは、同社のCDプレーヤーとの共通デザイン。デザインだけでなく、DACなどいろいろな部分を共通化もしくは、そのノウハウを導入して作られています。合理的だし、音質的にも期待できますね。

以前、同社のSACDプレーヤーを長く使っていましたし、好感を持っています。後日のアップデートも実施し、それは良いのですが、ハイレゾがFLACの24/96までというのは、残念。ソフトウェア的には、同資本系列のD社の内容に似ていて、同じように他からの借り物ではないか?と思ったりしています。

 

DNP-720SE DENON(デノン) ネットワークオーディオプレーヤー

定価50,400円

無線LAN搭載(そんな余計なものはピュアオーディオ的には要らないと思いますが?まあ普及品だし)。AirPlay対応(それはまあ便利ですね)。型から見ても、まず自社生産ではなく、PC周辺機器のOEM的なものだと思われます。

だからといって「音が悪い」ということではなく、周辺機器の倍くらいの定価を付けてるだけに、あれこれパーツや振動対策に注文を付けて高音質かは図っていると思います。こうした手法で有名なのは、かのハイエンドメーカー「ゴールドムンド」だそうです。

マニア的に見ると、電源内蔵は一見本格的ながら、ACアダプターと違ってグレードアップには、めがねケーブルの交換くらいしかないというのが残念。まあ、ターゲットからして妥当な製品で、マニアのこて試しにも悪くない??デジタル出力が光のみで、ハイレゾもFLACの24/96までというのは、、やはりマニアにはもの足りません。