釜山のマニア李さん宅を訪問、ビッグなシステムに驚愕!2014.04
赴任中のwindypapaさんのご紹介で
釜山に単身赴任中のwindypapaさんのご紹介で、地元釜山のスーパーマニア、李さんのお宅を訪問しました。windypapaさんは再開発地区の高層マンションでしたが、そこから数駅のこちらは以前からの住宅地のような地域で、立派な一軒家でした。あらかじめ地下鉄の駅で待ち合わせて、近所の店で腹ごしらえします。近所の店がwindypapaさんには庶民的過ぎて、日本からの来客にふさわしくないと不満そうでしたが、百十番は、そういう区別すらつかず、韓国焼酎もいただいて、美味しく満足しました。良い気分で期待が膨らみます。
到着して、門を入ってから玄関まで少し空間があり(つまり庭があって広い)、お約束のワンちゃんが出迎えてくれました。
中に入らせていただくと壁が!!
壁一面に配置された特大の平面バッフルに、励磁スピーカーのシステム(オロダインとか)が格納されています。最近やっと、システムに入ったとのことで、その前はやや小型の同様のシステムが配置されていたようです。(少し前に日本のオーディオ誌が取材していて判りました)
この頃、自分でも励磁スピーカー(20cmフルレンジのザクセンウェルケという安く買えたもの)を導入して、少しベテランマニアっぽいプライドが出てきていたのですが、このようなものを見せられたら、そんなプライドは吹っ飛びました。
これ以外にも大量の機器や部品が
ラックに組み込まれた機材はこの通りですが、現在組み込まれていない機器や部品はかなりあるそうです。すこし、その機材部屋の一つ(一部)を見せてもらいましたが、確かに大量。筋金入りのマニアです。
アンティークオーディオにもニセモノの部品が出回っているらしく、本物、レプリカ、ニセモノと当たり前ですが音が違うそうです。例えばコンデンサーやコイルなど、古い部品レベルで、レプリカや偽物が存在していること自体が凄いと思います。
また、単なる評判ではなくそれぞれを実際に入手して聴き比べて評価しているというのも徹底しています。実際に「これが本物で、こちらがレプリカ、、」などと実物を見せてくれながら説明していただきました。
ドイツに強力な部品・機器購入のルートがあるらしく、また、近くに工房をもたれている博士と呼ばれる方(職人?マニア?)もおられて、限られたコミュニティながら密度の濃いオーディオライフを過ごされているようです。
そもそもは戦争の影響
そもそも、日本のオーディオ事情とその歴史において微妙な違いがあります。日本の場合、太平洋戦争終戦後の米軍統治時代に今の秋葉原に、闇市とかマーケットとかバラックとか(生まれてないのであまり詳しくないです)、とにかく露天のような電子部品店が軒を並べ、米軍放出品の電子部品も入手可能となり、オーディオの自作が一気に活発化したと聞きます。以前父親に聴いたところ、実家にあった電子蓄音機もその時代に近所の電気店に組んでもらったそうです。すなわち、完成品はあまり流通していなくて、素人もしくは電気店が部品からなのかキットなのか、組み立てるのが当たり前の時代があったそうです。
なぜ、その話になるかというと、米軍放出品により、オーディオ部品や自作が活発化したのは、韓国の場合、朝鮮戦争(多分休戦直後?)ということで、似た現象が、やや日本よりも新しい時代に起こったのがオーディオ史で重要な話になるからです。李さんの解説では、300BとかWEとか、米国系のオーディオ文化と部品が流入したのがそう遠くない時代なので、半端ない、アンティークオーディオの文化が続いているとのことでした。
語学も堪能で海外と連携
李さんは日本語も堪能でしたが、こうした国で海外物の機器を趣味や仕事にする方は欧米の情報入手が不可欠であり皆さん英語(おそらくドイツ語も)など外国語には堪能な様子です。
日本でもお医者さんにマニアが多いのはそれもあるのでしょうか? 関係ないですが、あるショップのマスターから、オーディオの調べ物は、日本語でヒットしなければ、英語で米国のグーグル検索すると良いよとアドバイスされたことあります。せめて英語に関しては見習いたいです。