記事中のリンクにはアマゾンアソシエイト、楽天アフィリエイト、バリューコマースのアフィリエイト広告が含まれます。運営費の一部補填と、紹介した製品の実勢価格・詳細の確認を目的としており、アフィリエイト目的のサイトではないため、編集方針はそれら広告の影響を受けません。

現用システム手放しました 2009.7

落札いただきました

出品していたスピーカーが、おかげさまでヤフーオークションにて静岡のマニアの方に落札いただきました。

元気でね~~!

励磁スピーカー導入をきっかけにヤフオクにて愛用のスピーカーを手放すことにしました。とても気に入っている良いスピーカーなのですが、設置スペースが有りません。

フルレンジの励磁スピーカーよりもまとまり、バランス、完成度はビクターの方が上ですが、オーディオは趣味なので、いろいろ弄れる自作スピーカー(励磁は電源で音が大きく変わるのでアンプ同様やりがいがあります)でやっていこうと考えました。

アンプの方は、ミクシーで知り合ったオーディオマニアに無事引き取られました。

 

1) スピーカービクターSX-LT55

《解説》

発売頃には各オーディオ誌で絶賛され、それに惹かれて店頭で何度も試聴し購入しました。2003年のことです。その年の主要オーディオ賞を総嘗めにした銘器です。

実際に買ってからも(エージング終了後は)全く不満が無く、一生物と考えていました。家がもう少し広ければ手放すことは無かったと思います。その後もこの機種はマイナーチェンジが繰り返されて現在も後継機が現役で販売されています。但し、素材がアルミということもあって、エージング(慣らし)は半年近くかかります。

本当に良いスピーカーは鳴らせば鳴らしたほど音が良くなるとも言われ、経年劣化などのメンテは必要ですが、今でも数十年前のビンテージスピーカーは人気があり高額で取引されています。その辺りがオーディオ製品と家庭電化製品の違いで、ミニコンポなどの家庭電化製品はコストダウンのため、一般的な耐用年数の10年持てばよいという趣旨で生産されていますが、このクラス以上のオーディオ機器は何十年も使えるように作っています。

購入時より大事に使いました。真空管アンプで充分鳴らし込んであります。

発売時のメーカーの説明は、「躍動感に満ちたスタガード・バスレフのトリプルウーハーと、デリケートな質感をも再現するドームツィーターが奏でる、どこまでも豊潤でナチュラルな音楽の再現。」

3ウェイで非常に広帯域なので、32Hzの重低音から、CDの上限20KHzをはるかに上回る80KHzをカバーするツイーターによるピアノやバイオリンなどの倍音がリッチに響きます。今時のSPとしては、90dBに迫る89.5dBと能率が高めで、真空管アンプでも家庭で使用する分には全く不自由ありませんでした。インピーダンス6Ωですが、普通のアンプに付いている8Ω出力への接続で問題ありません。

他にも、小口径特有のスピードと定位感など、大変よく出来たスピーカーだと思います。私は、分析調ではなく真空管アンプと純銀コートのケーブル類で柔らかめの音で楽しんでいました。それでも音がぼけることはありませんでした。

《製品仕様》

● 2002年12月発売
■ 種類:3ウェイ4スピーカーシステム、バスレフ型(防磁形JEITA)
● スピーカーユニット:
低音用、14.5cmバランスド・アルミオブリコーン
中低音用、14.5cmバランスド・アルミオブリコーン×2
高音用、1.9cm純金プレーティング・ピュアアルミハードドーム
● 定格入力(JIS):37.5W
● 最大入力(JIS):150W
● 定格インピーダンス:6Ω
● 再生周波数帯域:32Hz~80,000Hz
● 出力音圧レベル:89.5dB/W・m
● クロスオーバー周波数:100Hz/4,000Hz
■ 外形寸法(W)180mm×(H)1,000mm×326mm(スピーカーターミナル、サランボード含む)(W)300mm×(H)1,029mm×345mm(フット含む)
■ 質量:22.0kg(1本・本体)

《メーカーHP》

3ウェイ4スピーカーバスレフ型スピーカーシステムSX-LT55製品情報 | JVC
株式会社JVCケンウッドのJVCブランド、ビクターブランドのオーディオ製品を紹介するサイト。

《価格コムの口コミページ》

JVC SX-LT55のクチコミ - 価格.com
JVC SX-LT55についての情報を交換するなら、日本最大級の「価格.com クチコミ掲示板」で。交わされる情報の量と質は日本屈指のハイレベル!

 

 

2) 真空管アンプ中国製6L6プッシュプル

こちらもおかげさまで嫁入り先決定です。

 

 

《解説》

「サウンドトラック」という聞いたことが無いブランドの中国製品です。ヤフオクで2万円前後で販売されていました。

真空管アンプ製作愛好家としては、この価格は「??」です。安すぎます。盗品ではないかと思ったものの、どうも個人の方が輸入販売されているようでまともな製品のようでした。

使用している真空管が、出力管は中国製6L6GCで、ドライバーがロシア(ソ連)製6N1P(=6DJ8)、初段は高級ビンテージブランドのムラードEF95となっています。ムラードは偽者臭いです(実際入手して見たらプリントの文字のフォントが現代的??)。

それにしても、この手の二流の真空管は、我々マニアは「時としてまともに鳴るが、概ね実験や調整用に使用する」代物。とはいえ、秋葉で購入すればこれだけでも20,000円では買えません。(ギリギリ買えるかも)まさに価格破壊、100円ショップ的価格です。改造しても面白いかな、という好奇心で落札して見ました。

説明書もHPも有りませんが、問題ありません。商品到着後、中身を拝見。笑っちゃいました。

よく1組2千円程度で売られている、中国製パソコンスピーカー程度の基板が1枚入っているのみで中身はスカスカ。全てコスト重視の汎用部品のようでオーディオグレードの見慣れたパーツは付いていそうもありません。しかし、これはこれでよく考えられています。真空管アンプの一般的な回路は非常に単純ですから、現代の家電製品を製造する能力があれば簡単にプリント基板で大量生産が可能です。
(プリント基板は音では手配線に負けますが、微妙な範囲です)

最近は信頼性の高まった安い中国製の汎用部品で組めば、数百円で可能でしょう。問題は、シャーシとトランスですが、人件費の安さに物を言わせて大量生産したのでしょう。同じもの特注したら、国内ではそれぞれ万単位ですが。。

特筆すべきは、電源コードの作りのチープさ(安全性には問題ないのでしょう)と、電解コンデンサーの配置の見事さです。この配置は真空管アンプを充分理解したテダレの仕業です。これを見て「これはこれで見事」と感心し、改造する意欲をなくしました。

他にもスピーカー端子のサイズの甘さは笑えましたがすべて実用上は問題ありません。NFBの可変ボリュームが付いていて、これは感心です。

肝心の音ですが、やはりチープな音がします。汎用部品の音です。

では、無改造で何とかしてやろうではないか、マニアのやる気に火がつきました。(以下お遊びなので良い子は真似しないで下さい)

6L6GCのプッシュプル、出力20Wですので、6L6も(規格外ながら)使えると判断(電圧計ってないので確証は無いのですが)しました。本来、互換球ではKT66を使ってみたいのですが、スペースの関係から細管しか使えません。

ずっとあこがれていたメタル管(くたびれた中古しか入手困難ですが音が良いらしい)に差し替えて見ました。運良く、メーカー全てばらばらですが、特性上2ペア入手できました。当時はOEMが盛んだったので、中身は同じっぽいです。

次に、初段のEF95はストックも持ってないのでほって置いて、ドライバーの6DJ8を手持ちのビンテージ(これならいっぱい持っています)に差し替えます。

鳴らしてみましたが、やはりチープ。汎用部品のせいか、何をやっても当日は駄目で、少し鳴らし込んで2日目から実力が出てきます。NFBを慎重にあわせて、いろいろやって見ましたが、入力のインピーダンスが低いのか、CDプレーヤーダイレクトや、トランジスタ系のプリでは今ひとつです。真空管プリでやっと実力がでました。いや出すぎです。

立派な真空管アンプの音になり、下手するとわが自作機が負けそうです。ツボに入れば立派に使用できる品物と判断しました。真空管アンプ入門者や、とりあえずの品物を長く使いたいという方にはオススメかもしれません。とにかく百均価格ですから。

その後、初段はどう考えても偽ビンテージ管なので、東芝のモノホンを入手して交換しました。これで結構よくなりました。10万円前後の価値は出たと
思います。

《注意》

このような注釈を付けてオークションに出す予定でしたが、出す前にmixiの仲間が希望して、そちらに引き取られました。「メタル管は本来規格外で自己責任&中古球ですので寿命は保証できません。説明のビンテージ管とオリジナル管をお付けします。写真とは別にボンネットが付きます。(お子様やペットが火傷する危険をある程度回避します)」

後日談

引き取った仲間は、しばらくご機嫌で、連日通電しっぱなしで使用されたそうです。そしてしばらくして音が出なくなったとのこと。やはり、耐久性に課題がありました。

引き取って調査しようと思ったら、その方の情熱が凄くて、写真を撮って解体したとのことでした。全く自作経験のない方だったので、写真を頼りにメンテするつもりだったそうですが、無理と分かり、結局、部品の集まりと化したそうです。

コメント 他者への誹謗中傷はお控え下さい